備品製作

category Case Studies
2020/11/16

ものづくりセンターの備品製作です.とある研究室からの依頼品を製作する際に使用する自作の真空チャックです.

いまいちサイズ感が判り辛いですが,120mm×720mmあります.これに近しいサイズの薄板を加工するんですが,バイスで薄板を掴むと撓んでしまいます.真空チャックであれば平面に薄板を吸着することで,撓ませること無く固定できます.

裏側はこんな感じ.軽量化のため肉抜きしてあります.これでも12kgほどありますが,肉抜きしてないと30kg近くありましたから大分軽くなりました.

空気吸入口.手前の管継手にホースを繋いで真空ポンプで空気を吸い出します.管継手 は奥の小さい穴に繋がっていて,この穴から真空チャックと薄板の空気を吸うわけです.

溝の所にゴムチューブが入ります.このゴムチューブで外から空気が入るのを防ぎます.

端にある穴はピンを立てる穴で,ここに立てたピンに薄板を当てて位置決めし,その状態で真空ポンプを稼働して吸着します.加工するときは邪魔になることもあるので,ピンを抜いた状態で加工します.

使用状態はこんな感じ.

真空チャックはバイスで挟んで固定してあります.

こういった冶具を設計している時が結構楽しいです.加工より設計の方が好きかも.